その他の研究業績等に関する事項

基本情報

氏名 土田 牧子
氏名(カナ) ツチダ マキコ
氏名(英語) Tsuchida Makiko
所属 大学 文芸
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

翻訳書、学会発表、講演、作品等の名称

「昭和初期東京の小芝居における演出 ―杵屋花叟旧蔵付帳を資料として―」

単・共の別

その他(発表学会等)

発行又は発表の年月

2017/12

その他の分類

学会発表

発行所、発行雑誌等又は発表学会等の名称

歌舞伎学会秋季大会

概要

東京の小芝居は関東大震災によって打撃を受けたといわれるが、昭和十年代まではわずかな生き残りがその命脈を保っていた。明治・大正期の小芝居は、歌舞伎のみならず、新派、連鎖劇、活動写真など様々なジャンルが雑居する場であったが、昭和に残された小芝居は純歌舞伎の上演を売りにするものが中心的な位置を占めていた。そこでは、大歌舞伎とは異なる独自のレパートリーや演出もあったとされるが、その実態は明らかになっているとはいいがたい。
 松竹大谷図書館に所蔵される「杵屋花叟旧蔵付帳コレクション」には、昭和初期の小芝居の囃子付帳(囃子方による黒御簾音楽の覚書)が多数収められている。その大半は、昭和十二年に廃座になった宮戸座のものと、「最後の小芝居」として昭和二十年まで持ちこたえた寿座(寿劇場)のものとが占める。囃子付帳の記述は音楽面が中心となるものの、そこから当時の小芝居における演出の実態を垣間見ることもできる。発表では、大歌舞伎との比較も試みながら、宮戸座や寿座で上演された演出の実態をいくつかの作品を例に探る。