「散切物の音楽演出に関する一考察―陰囃子を中心に」
歌舞伎学会『歌舞伎―研究と批評』
文明開化の描写や写実な表現が特徴である散切物の音楽演出には、伝統的な曲目と開化期を描写した新しい音が混在していることを明らかにし、その新旧の音の混在は、開化期の観客にとって実体験の再現として散切物の魅力の一端を担っていたことを指摘した。