本研究では在宅要介護高齢者の自宅内転倒リスクに対する訪問看護師の着眼点と実践している転倒予防策を把握し、訪問看護における転倒予防の実際を明らかにすることを目的とした。訪問看護師2名に半構成的面接を実施し、該当する語りからコード化、サブカテゴリ化、カテゴリ化を行った。結果、訪問看護師の着眼点12カテゴリ及び転倒対策10カテゴリが抽出され、それぞれ心身機能要因、環境要因、心理行動要因の3つに分類された。訪問看護における転倒予防の実際は生活を踏まえ、療養者及び家族を尊重した対策を講じることであることが示された。