本研究の目的は、メンタルヘルス対策において産業保健師が行った人事労務管理スタッフへの働きかけを明らかにすることである。半構造化面接を行った結果、「産業保健師が捉えた連携しにくい状況」として62コード、21サブカテゴリから8カテゴリ、「連携しにくい状況における産業保健師の働きかけ」として23コード、6サブカテゴリから4カテゴリが生成された。産業保健師は人事労務管理スタッフと関係性を築き、定期的に情報共有を行う機会をつくり、業務の標準化を図りながら役割の明確化を図ること、人事労務管理スタッフの教育に関与し、お互いの役割を明確にすることを行っていた。