[著者]
Takahashi, N., Ohkawa,H. ,& Inamizu, N.(共同研究のため本人担当分抽出不可)
[説明]
日本企業は、しばしば自らの「ぬるま湯的体質」を自己批判するが、実は、Takahashi (1989)によって、組織メンバーの感じるぬるま湯感は体感温度仮説によって説明ができることがわかっている。まず、システム温として、組織のシステム としての変化性向を測定し、体温としてメンバーの組織人としての変化性向を測定する。そして、体感温度=システム温-体温と体感温度を定義すると、メン バーの感じるぬるま湯感は、この体感温度で説明ができるのである。本稿では、組織変革を成功させたX社を毎年度1回ペースで10回にわたって全数調査した X調査データを使って、体感温度仮説を検証、追試し、あわせてTakahashi(2012) のJPC調査のデータとの比較を行う。X調査でもJPC調査同様に、決定係数 R2=0.9840と驚くほどきれいな直線で、体感温度が上がるとぬるま湯比率が下がるという直線的な関係が現れてくる。