16 成熟市場での消費の類型化
白石善章教授退任記念論文集流通科学大学
本論の目的は、多様に展開される消費行動を類型化することである。消費価値の類型化に関する研究はこれまであったが、消費行動の類型化に関する研究はほとんど見られない。消費体験パラダイムと消費者情報処理パラダイムのレビューから、消費の目的(使用価値と体験価値)と消費の意味(機能価値と心理的価値)の2軸を導出し、「モノ消費」、「クオリティ消費」、「自己表現消費」、「自己実現消費」という4つの消費行動を類出した。