4 取引費用における信頼の意義
流通科学大学論集-流通・経営編
第2巻
第8号
取引費用分析に基づいて、取引における信頼の役割を明らかにしている。機会主義を「欺瞞を伴った自己利益追求」と定義し、信頼の存在が、欺瞞に対し抑制の関係に、自己利益追求に対し正の関係にあることを明らかにした。また、取引に信頼が時間的に与える影響を、取引の前後、つまり事前的機会主義と事後的機会主義をキーワードにして究明している。