『台湾の国家と文化―「脱日本化」・「中国化」・「本土化」―』
勁草書房
本書は、戦後台湾における国民党の文化政策を「中華民族―中国人」創生のための「上からの国民化」の観点から、1945年「光復」から1987年の戒厳令解除まで、「脱日本化」・「中国化」・「本土化=台湾化」というキーワードを挙げて時系列的に検証した。中国大陸では未完に終わり、戦後台湾で実施されようとしたその模範国民創生のための文化政策に見られた光と影だけでなく、文化政策でも「本土化=台湾化」が進められた点を実証したことにより、国民党の文化面での“現地化”という変容の諸相をも明らかにした。(全500頁)