「台湾における社区総体営造とコミュニティの歴史」
日本国際文化学会第6回全国大会(於:名桜大学)
本報告では、1990年代台湾の代表的文化政策である「社区総体営造」(まちづくり)政策の「コミュニティの歴史の再発見」という役割に焦点を当てて検討した。“虚構としての中国”ではなく、台湾固有の歴史と文化を探求しようとする「本土化=台湾化」の潮流の中、桃園県の旧新竹神社の境内保存運動など、従来中華民国の「国史」から排除されてきた台湾独自の「日本統治時代に起源を有する歴史」の取り戻しが見られたことを指摘した。