「「支配―被支配」から「台湾人の主体性」へ―日本における台湾教育史の回顧と展望―」
本稿では、1987年の戒厳令解除に伴う台湾内部の変化に応じて、日本の学界でも日本統治時代の教育(および教育史)が「抑圧―被抑圧」の二項対立だけでなく、統治された側の主体性の点に着目して再検討されるようになった点を指摘したうえで、「制度から人へ」、「支配―被支配」から「台湾人の主体性」などのキーワードをあげながら、日本における台湾教育史研究について概観した。
名桜大学総合研究所『名桜大学総合研究所紀要』