「二・二八事件後台湾の文化運動(1947~1949)―新文化運動から新生活運動へ―」
早稲田大学アジア太平洋研究センター『アジア太平洋討究』
第16号
本論文では、1947年の二・二八事件後の台湾における文化運動について、祖国派台湾人グループによって主導され、台湾人の「脱日本化」推進のために組織・推進されようとしていた「新文化運動」が、国共内戦の状況悪化に呼応するように、国民党の主導する「新生活運動」へと吸収されていく過程の分析を通じて、台湾人による文化改造運動の限界および国共内戦という戦時統制下の制限について明らかにした。