本研究では,特別な配慮を要する子どもを含む幼児間の関わりに対して,保育者のまなざしや援助への考え方を検討することを目的とし,仮想事例を用いて公立私立の幼稚園教諭を対象としてGoogleフォームを用いたアンケートを実施した。その結果,保育者の多くがその場にいる子どもそれぞれの「気持ち」に意識を向けている様子がうかがえた。それは,葛藤相手の気持ちだけではなく特別な配慮を要する子どもの気持ちも受け止めたり代弁したりすることも含まれており,対人葛藤場面を通してお互いを知る機会となるよう援助を考えていると捉えられた。(広瀨由紀・岩田美保)