本研究の目的は,特別な配慮を要する子を含めた保育活動において,同じ保育場面を保育・教育・医療の専門家が見たときの視点の違いを明らかにすることである。それぞれの領域の専門家が,映像に移された保育場面を見て感じたことを記し,それを定性的コーディングにて分析した。その結果,保育の専門家は子どもの内面など目には見えない部分について,特別支援教育の専門家は特定の子どもの行動などについて,医療の専門家では衛生・健康などの場面について着目していることが明らかとなった。(広瀬由紀・實川慎子・加藤悦子・植草一世・相磯友子・上原朗・松田雅弘)