小学校の国語科の書く授業では,書くことに対して苦手意識をもつ児童に対して,個別指導に終始している現実がある。その原因の1つが,グループやペア学習の良さを生かすことができていないことである。また,一人ひとりが書く過程に入るまでにするべき活動を,一人ひとりに任せているため,個の負担が大きいことがあげられる。つまり,本単元でつけなければならない資質・能力に焦点を絞ることができず,すべてのことを学ばせようとしていると考えらえる。
本実践研究では,これらの課題を鑑み,グループでの協働性を伴った活動を中核に据えることで,一人ひとりが自力で書くことができるような授業を構成し,実践,分析を行った。
結果,これまでのような個別指導を行うことなく,児童一人ひとりが書くことに浸り,最後まで自力で文章を書き上げることができた。