茶葉に含まれるカテキン類の血中移行を求めるために,電気化学検出器を備えた高速液体クロマトグラフィーを用いて測定する方法を確立した。この方法をもとに,ヒトを対象に5gの抹茶を摂取させた場合の血中濃度を検討した。経時的に採血を行い,摂取後1~2時間で最大濃度に達することを明らかにした。茶カテキンの機能性研究の一環として,スーパーオキシドラジカルに対する消去活性の詳細を検討し.茶カテキンはin vitroにおけるスーパーオキシド発生系には影響を与えずに発生したスーパーオキシドを直接消去することを明らかにし た。また,茶の旨味成分であるテアニンは腎臓におけるグルタミナーゼによる代謝を受け,グルタミン酸とエチルアミンに加水分解されることを明らかにした。 (A4判 88ページ)