緑茶飲料の加熱処理加工の過程において,茶カテキンは容易に異性化することが知られている。本試験では高脂肪食を与えたハムスターに,緑茶に元来含まれる茶カテキンを配合した食餌,または異性化させた茶カテキンを配合した食餌を6週間投与した。その結果,コントロール群で上昇した血漿コレステロール,中性脂肪,肝臓コレステロールが茶カテキン配合群と異性化カテキン配合群の両群において低下した。以上のことより,異性化した茶カテキンにおいても異性化していない茶カテキンと同等程度の脂質代謝改善作用を有することが明らかとなった。(全5ページ)
共著者:鈴木裕子,小林誠,海野知紀,野澤歩,堤坂裕子,角田隆巳
担当部分:動物実験の実施と実験結果の考察を行った。