【著者】 Yui Uehara, Hitomi Mito, Ayano Shikata, Mikako Shimoda, Akio Sugimoto, Masaki Ichitani, Kenta Aso, Masahiro Kawahara, Tomonori Unno, Ken-Ichiro Tanaka
【概要】 大気汚染物質による健康被害が増加しているが、確立された予防法は存在しない。エピガロカテキンガレート(EGCG)の腹腔内投与が大気汚染物質誘発性の急性肺障害を予防することが報告されている。本研究では,腹腔内投与よりも簡便な経口投与の有効性を解析する目的で、マウスにおけるEGCGの経口投与およびEGCGを含有した食餌の自由摂取の影響を解析した。0.2% EGCG含有食と経口EGCG投与(200 mg/kg)の組み合わせは、エアロゾル(UA)誘発性急性肺障害を有意に抑制したが、それぞれの単独投与では効果がなかった。併用群では、UA群と比較して、気管支肺胞洗浄液中の総細胞数が37.3%、好中球数が30.5%、タンパク質レベルが52.6%、dsDNAレベルが39.6%いずれも減少した。また、この併用療法は、大気汚染物質によるマウス肺における炎症性サイトカインおよびケモカイン(例:TNF-α)の発現増加、および活性酸素種(ROS)産生の増加を有意に抑制した。さらに、この併用療法は、全血中の抗酸化因子の発現を増加させた。EGCGを用いた介入療法は、抗酸化因子の発現を増加させることで、UA誘発性急性肺障害を抑制すると考えられた。
https://doi.org/10.1002/mnfr.70259