本研究では,1995年3月20日,有毒ガスサリンを用いた地下鉄内でのテロ行為による「地下鉄サリン事件」被害者等に対する質問紙調査から,被害者本人について,事件から現在までの過程で生じた心身や生活上の問 題,国・社会に対するニーズ,現在の心理について質的な検討を行った。その結果,被害者は心身両面での問題を抱えてお り,その原因がサリンの直接的影響なのか別の要因なのかが不明であることが,さらなる不安を生じさせていた。また,加害者への正当な処罰と再発防止を期待する声が挙がっていた。
(共同研究につき、本人担当部分抽出不可能)
共著者:小林麻衣子・藤田浩之・髙橋幸子・仲嶺真・松井豊