中年期から老年期にかけての社会的逆境経験に注目し,日韓比較を通して社会的逆境に関する文化的背景の理解を深めることを目的として,今回は逆境経験に伴うPTSD症状,および逆境経験からの立ち直りと外傷後成長の規定する個人差に関する日韓比較を行った。その結果,SOCの高さは,文化を超えてPTSD症状を抑制し,逆境経験からの回復を促進する可能性が示唆された。また,PTSD症状の高さは,外傷後成長を促進するが,立ち直りの程度を抑制し,外傷後成長は立ち直りの程度を促進し た。逆境経験から立ち直れず PTSD症状が出ているツラい状況を,成長していると認識することで乗り越えている可能性が示唆された。(共同研究につき、本人担当部分抽出不可能)
共著者:陸英善・髙橋幸子・安藤清志・堀毛一也・大島尚・李柱