本研究は,中川・髙橋・松井 (2023)の追加分析から,特につらかったCOVID-19対応経験や,その経験が現在のメンタルヘルスに与える影響を検討することを目的とした。分析の結果,特につらかったCOVID-19対応業務に従事していた当時のストレス状態や勤務の苦労は,現在のメンタルヘルスを悪化させた。一方,同僚との会話や飲酒,運動といった対処行動は現在のメンタルヘルス悪化を抑制した。コロナ禍以前に保健師のメンタルヘルス悪化は指摘されていた が,そこに未経験の感染症対策が加わったことで,職場環境はさらに悪化したと考えられる。
(共同研究につき、本人担当部分抽出不可能)
共著者:髙橋幸子・松井豊・中川陽子