本研究は,Higgins(1997,2001)の制御焦点傾向と,楽観主義傾向・悲観主義傾向とを組み合わせた個人差を測定する新しい尺度を開発した。研究1では,大学生229名に調査した結果,予測通りの4下位尺度が抽出され,内的整合性(α=.66-.79)が確認された。研究2では,139名の大学生に3週間の間隔で2回の調査を実施した結果,再検査信頼性(r=.73-.80)が確認された。研究3では,大学生202名に調査した結果,収束的妥当性,弁別的妥当性が確認された。従来の制御焦点尺度と比較して,本研究の尺度が健康指標を強く予測するという尺度の有用性が示された。
(共同研究につき、本人担当部分抽出不可能)
共著者:髙橋幸子・古川真人