『自己志向的完全主義における自己没入傾向が心理的健康に与える影響』
『昭和女子大学 学苑』 人間社会学部紀要[査読有り]
772巻
先行研究から、自己志向的完全主義と心理的健康との間には負の関連があることが分かっているが、その心理プロセスに関してはほとんど検討されていな い。著者は、自己没入と呼ばれる傾向が、少なくとも部分的には、自己志向的完全主義と心理的健康との関係を媒介すると主張する。女子大学生152名におこなった質問紙調査の結果、この予測は支持された。他方で、自己志向的完全主義から心理的健康への、自己没入を介さない直接の影響も見いだされた。自己志向的完全主義が心理的健康に与える複数の過程の存在について考察した。