脂肪酸組成の異なる油脂摂取が、ラットの脂肪蓄積量と肝臓組織の脂肪滴に与える影響について検討した。幼ラットに高コレステロール食としてラード、大豆油、エゴマ油、魚油を含む飼料を4週間摂取させた。その結果、後腹壁脂肪及び睾丸周辺脂肪重量は、コントロール軍、大豆油軍それぞれより魚油軍で有意に低値を示した。肝臓組織において、脂肪滴数は、エゴマ油群で他群より有意に高値を示し、直径の小さな脂肪滴が多数みられた。脂肪酸組成の異なる油脂摂取において、脂肪蓄積量と肝臓組織の脂肪滴の面積は類似することが明らかとなった。魚油摂取が、脂肪蓄積低下に有用で肥満の予防や改善に役立つことが期待される。
本人担当部分:実験、データ分析等
共著者:細山田康恵、山田正子