かねてからプレゼンテーションや討論の題材として、視聴覚教材の活用を積極的に推し進めてきた。国内、海外を問わず、音声・映像による教材は豊富に生産されているが、それらを十分に吟味して利用するばかりでなく、テキストの講読と映像を複合的に用いることにより、プレゼンテーション能力の向上に寄与するのみならず、どのようなシチュエーションで言語表現が用いられるのかを感覚的に理解し、生きた表現力の涵養に多大な効果を上げることができた。こうした映像資料の活用は、教職関係の諸科目にも当然応用され、不可欠なものとなっている。特に演劇や映画の場合には、文字資料とは比べ物にならない具体性、立体性をもって理解を促進し、正確な認識を促すことになるが、そうした資料を必要に応じて多数用意するのは容易なことではなく、日頃から広範な探索、蒐集を行なうと共に、海外にも足を運んで自ら撮影・編集を行ない、電子メディアも活用しながら、授業の中により効果的に取り入れられるように、研究・工夫を重ねている。【教職実践演習(中・高)】