文芸学部と宝塚歌劇

共立女子大学大学院文芸学研究科　KYORITSU REVIEW 　第42号

宝塚歌劇１００周年に因み、本学文芸学部と歌劇との関わり、研究・教育における独自の取り組みについて論じた。１０年以上にわたり、複数の授業で様々な角度から宝塚歌劇を取り上げた他、「企画講座」の一環として特色あるカリキュラムを実現し、その成果を冊子としてまとめた。これに関連して、2001年に現在の東京宝塚劇場が新築開場する以前から、ほぼ毎公演学生の観劇会を実施し、共立アカデミーのミュージカル鑑賞会でも年に一度取り上げている、毎年、この分野をテーマとした複数の卒業論文が提出され、授賞の対象となるものもあった。学問的取り組みとしては、各種研究会の主催、著書・論文の発表のほか、11年間に２度にわたり日本演劇学会大会を開催し、歌劇をテーマとした研究発表、パネルセッション、シンポジウムを行なった。卒業生の協力により、資料の整理、アーカイブス構築を進め、その成果として展示会を実施した。また2013年度においては、助成金による共立女子大学千代田学事業により、貴重な映像資料の復元・保存と研究を行ない、広く一般にも公開したほか、こうした取り組みがマスコミにも報じられた。pp.34～42