ジェラール・プレスギュルヴィック作のミュージカル Romeo et Juliette は、2001年にパリで初演後ロングランを続け、世界17ヶ国で上演されている。日本においても、2010年に宝塚歌劇団星組を皮切りに、度々上演される人気演目となっている。本論では、2011年1月宝塚大劇場における雪組上演を対象に、原作や先行研究を踏まえつつ、各場面を細かく分析しながら、ミュージカルとして再構成された作品の特色について考察した。このことにより、従来の研究テーマである宝塚歌劇の本質に関しても、いくつかの興味深い知見を得た。pp.49~58