1日当たりの食塩摂取量(20歳以上)は、平成27-29年大阪府民の健康・栄養状況では9.3g、平成29年東京都民の健康・栄養状況では9.7gと、東京に比べ大阪の方が食塩摂取量は少なくなっている。より減塩の啓発が必要となる中で、大阪が東京に比べ食塩摂取量が少なくなっている理由を、今回は味噌汁に焦点を当て検討することにした。味噌汁の塩分濃度は、大阪:0.825%、東京:0.893%と食塩適正濃度の範囲内(0.8~1.0%)にあったが、東京の方が塩分濃度が高かった。だしの素・だしパック由来の塩分濃度は、大阪:0.173%、東京:0.236%(p<0.05)、天然だしの場合の味噌由来の塩分濃度は、大阪:0.431%、東京:0.582%だった。また、だしを利用しないことで、大阪、東京ともに味噌由来の塩分濃度が高くなっていた。今回の結果から、味噌汁の場合、大阪では、だしと味噌由来の食塩量が減塩に関与していると考えられた。また、具だくさん味噌汁を減塩にするためには、椀(大)ではなく、椀(普通)によそう必要があることがわかった。共同発表者:有泉みずほ・澤田崇子・瀬戸美江 掲載頁:p.54