世帯構成の違いが、高齢者の食生活にどのような影響を及ぼしているかを検討し、高齢化が進む現代において高齢者の食事にどのようなサポートが必要かを知る手がかりを求めた。その結果、世帯タイプ別の構成割合は夫婦のみの世帯数が最も多く、次いで三世代同居世帯、単独世帯の順であった。食生活に関するアンケート調査では、夫婦のみの世帯が最も食事への満足度が高かったが、食事調査では単独世帯や夫婦のみの世帯では、食事摂取基準値に対する不足が懸念された。三世代同居世帯の高齢者は「好きなおかずがない」ことを不満に感じているが、調理者は「好む料理を作る」ことを最も配慮・工夫しており、世代の異なる家族の嗜好を満足させることの難しさを伺うことができた。また、単独世帯の高齢者は家族と会話がないことを不満としており、会話が食事にとっていかに重要かということも分かった。(共同研究につき本人担当部分抽出不可能)
共著者:瀬戸美江・塩谷知華・澤田崇子・藤本健四郎