キビナゴがなぜ傷みやすいか、キビナゴの脂質酸化について、一般によく食用とされるマアジと比較することによって、キビナゴの性質を調べた。その結果、マアジでは、血合い肉のみに顕著な脂質過酸化活性が認められたのに対し、キビナゴは、血合い肉だけでなく、その他の組織でも活性が認められた。キビナゴ血合い肉の強い過酸化活性は、ミオグロビンを主体とするヘムタンパク質に起因するものと推定された。一方、キビナゴ皮、普通肉にはエステル脂質にも作用し、熱失活する脂質過酸化因子が存在することが明らかになった。諸性質からリポキシゲナーゼ様酵素と推定された。(共同研究につき本人担当部分抽出不可能)
共著者:瀬戸美江・遠藤泰志・藤本健四郎