食塩は調理する上で重要な役割を担い、また、体に不可欠なものである。依然として食塩摂取量の多い我が国において、減塩の推進が重要な課題といえる。そこで今回は、食塩の目標摂取量7~8 gを達成するための留意点を検討することにした。82回分の実施献立から求めた1食分の食塩摂取量は3.0±0.4g、食材からの食塩摂取量は0.7±0.6g、調味料類からの食塩摂取量は2.2±0.4gだった。食塩摂取量は、食材より調味料類からの使用が多く、全体の2/3以上を調味料類から使用していることがわかった。食塩摂取量0.1g以上含まれていたと考える食品を選んでもらったところ、調味料類に比べ、食材を選んだ学生が少ないことがわかった。食材からの食塩摂取量の認識を伝える必要があると考える。主菜+副菜の野菜総量と主菜+副菜の食塩摂取量との間に有意な正の相関が認められた。1日分の食塩摂取量を、「食材からの食塩摂取量」+「主菜+副菜の野菜総量からの食塩摂取量」+「汁物の食塩摂取量」で考えると、野菜摂取量の目標量350gを主菜+副菜で摂取すると、食塩摂取量の目標量7~8gを目指すには、汁物は3食の内1食が限度になり、また、パン食の割合が高い人の食塩摂取量への注意が必要であることがわかった。(共同研究につき本人担当部分抽出不可能)
共著者:瀬戸美江・小池恵・澤田崇子