評論 「人権の国」フランスの逆説
『人ある限り人権を。(第2版)いま、人権は…世界の差別、日本の差別』(社) 部落解放研究所編 反差別 国際委員会発行44~47頁
フランスは19世紀後半以降、多くの外国人労働者を受入れ、フランス市民として同化してきた。フランス人であることは、必ずしも血統には基づかず、フランス人として社会化されていることが重要であるため、外国出身者の同化が差別として意識されることはなかった。しかし、1980年代以降、外国人労働者に対する従来の社会統合のあり方が機能しなくなっている。