2004年3月にフランスの公立学校で宗教的シンボルの着用を禁止する法律が議会の圧倒的多数で可決成立した。この評論では『ひとりはヴェールをかぶり、もうひとりはかぶらない』(Dounia Bouzar et Saida Kada, L’une voilee, l’autre pas,--Le temoignage de deux musulmanes francaise--,Albin Michel, 2003)の内容を紹介し、この法律の誕生の背景にあるフランスで生まれ育った移民たちのイスラムについて考える。