「在仏マグレブ系移民第二世代の葛藤――周辺化圧力と同化志向・異化志向――」
『解放社会学研究』
1980年代にフランスで行われたいくつかの社会学的調査、出版された移民の子どもたちの文集からは、マグレブ系移民第二世代は文化的複合性を持ちながら、「文化資本」の不足によってフランスの学校で良い成績をあげられないことが読み取れる。彼らは言語、文化など社会的にはフランス化されているが、その一方で、同化を拒否していると言われる。周辺化圧力によってホスト国への統合が阻まれ、それが第二世代の異化志向を生み出している。