”The Inner Quest in H.D.’s Poetry”
第27回大学院英文学専攻課程協議会研究発表会
可視的客観性や日常的現実にとらわれず、自己の内面に映し出される真実を徹底的に追究していくH.D.の作風と独自の宇宙観を考察する.初期の『Sea Garden』から後期の大作『Trilogy』に至るまで、自己を取巻く何気ない自然現象や事物に神秘的な調和とエネルギーを見出す小宇宙的世界は一貫している.特に花、貝殻、種子は海、地母神、子宮などのイメージと重ね合わされながら、豊かな女性的宇宙を形作っている.上記二つの作品中心に詩人の宇宙観を明らかにする.