同発表では、戦後のアメリカ合衆国における児童生徒の教育機会の不平等を是正する政策の整理をおこなった。公立学校財政にみる学区間格差が、いまだに地方財産税を基盤とする財源確保の仕組みと不十分な連邦や州政府からの補助金制度にあり、それを是正する措置として、マグネットスクール、オルタナティヴスクール、オープンエンロールメント、チャータースクールが導入されたことを概説した。さらに、各家庭の財力格差是正に関わって、各種所得税の優遇措置の導入が連邦、州レベルで実現されつつあることを紹介し、私学授業料の便乗値上げ等の懸念を示した。