(口頭発表) メイン州におけるtown tuitioning制の確立過程
教育史学会第49回大会 (於:東北大学)
同発表では、アメリカにおけるバウチャー制の先駆となるニューイングランド北部諸州のtown tuitioning制をとりあげ、メイン州の事例を紹介した。19世紀後半から人口の希薄な過疎地域の子ども達の教育機会を保障するため、資金が不十分で公立学校設立が不可能とみなされた自治体には学齢児童生徒が選択した学校の費用の支払いを認めた制度が存在し、州憲法の緩やかな政教分離規定と合衆国憲法を看過してきた住民意識を背景に継続可能だったことを推論した。