(その他論文・報告書・翻訳) アメリカ諸都市教育長の職務権限拡張過程の研究 -革新主義運動下における教育委員会の変質(1880-1920)とのかかわりにおいて-
東北大学大学院教育学研究科教育学専攻博士課程前期修了論文
アメリカ合衆国の革新主義運動期における都市政治の改革は、教育委員会制度の変質を促したが、共通してみられたのは教育委員の選抜手続きが地域代表制から全市代表制に、あるいは市長任命制へと変化し、特定地域に居住するマイノリティの意思の反映が後退したことであった。一方、教育長職の権限拡張は、都市により程度が異なり、官僚制への警戒や不信とともに、その社会的・文化的・宗教的な要因が大きく影響していることを整理検討した。