アメリカ合衆国における公立幼稚園導入に関する一考察-スーザン・ブロウ(Susan E.Blow,1843-1916)の関わりを中心に-
聖徳大学児童学研究所「児童学研究」第4号 P11-P18
本論では、19世紀後半のアメリカ合衆国で公立幼稚園制度が確立していく過程において、スーザン・ブロウ(1843-1916)の果たした役割を、彼女の能力と交流関係のみならず、ブロウ家の有する政治的・経済的影響力から整理検討した。ブロウのフレーベル解釈が、単にドイツ文化や思想の移植ではなく、幼稚園制度の整備拡充をとおしたアメリカ社会の改善・改革をも指向した活動に発展したことを強調した。