ミシガン州における教育行財政改革の動向-地方財産税の廃止の経緯を中心に-
聖徳大学人文学部「研究紀要」第10号 P23-P28
従来アメリカ合衆国の公立学校(K-12学年)の教育費は、各地方学区の課す財産税を基本的財源としてきた。しかしながら、教育費の学区間格差が増大し、低所得層を中心に不公平感が高まって、地方財産税に代わり州税を用いて予算を配分し、州全体で教育機会の平等を図る理論や政策が唱えられた。本論では、ミシガン州の1990年代の地方財産税縮減に伴う教育行財政システムの改革を、教育の機会均等を実現する公教育費の州全負担への移行として高く評価した。