義務教育と中学校卒業程度認定試験
和光大学現代人間学部紀要 第2号 P79-P91
1967(昭和42)年に導入された義務就学猶予・免除者等の中学校卒業程度認定試験は、障害児に対する例外的な措置であったが、近年の不登校児童生徒の増加と外国人子女に高校進学を可能にする制度に変容しつつあることを整理した。また、日本の義務教育=義務就学の制度の中で例外措置とはいえ、他の通達と併せ実態としてホームスクーリングを認めている現状を指摘し、その費用の家庭負担に関わって、日本社会が憲法第26条第2項の義務教育の無償の範囲を再検討する時期にあることを示唆した。