・敗戦後、新登場した劇作家―菊田一夫・木下順二・福田恆存・飯沢匡・三島由紀夫から、60年代に新たな劇世界を創りあげた福田善之・別役実・宮本研・山崎正和・寺山修司・唐十郎・清水邦夫など51人の作家と作品への批評をとおして近代演劇を読みなおしたもの。全476頁。
・編者:日本演劇学会・日本近代演劇史研究会
・共著者:井上理恵、西村博子、由紀草一、阿部由香子、岩井真実、小倉斉、神永光規、神山彰、川和孝、菊川徳之助、斉藤偕子、他15名。
・担当部分:「飯沢匡『崑崙山の人々』」(P.95-P.101)〔1950年に発表された飯沢の戦後戯曲を取り上げ、そこにこめられたGHQ統制下の日本の状況に対する風刺を読み解いた。飯沢の戯曲に共通する技法や演劇に対する態度を論じたもの〕/「岸田國士『椎茸と雄弁』」(P.242-P.247)〔戦後、意識的に喜劇やコントを書こうとした岸田の作品をとりあげ、そのなかで日本人をシニカルに描いている点を考察した。〕