温室の外の「民衆劇」-岸田國士と新劇協会-
「演劇研究」第25号(早稲田大学演劇博物館)
関東大震災後に帝国ホテル演芸場において新劇協会が、創作戯曲の上演を重ねていったなかで、岸田國士の「温室の前」も取り上げられた。築地小劇場運動と対置されることが多い新劇協会の活動だが、プロレタリア芸術運動の波が押しよせ始めた時期に岸田がどのような立場をとろうとしていたか、という苦悩を作品に読み取った論考。(P.1-P.10)