池谷信三郎のコスモポリタニズム-二つの『三月三十二日』-
「文芸研究」第85号(明治大学文芸研究会)
池谷信三郎が発表した「三月三十二日」という戯曲は初演と再演で二種類のテキストがあることを検証し、どのような相違をもたらしているかを考察した。1920年代のベルリン留学を体験した後に書いた作品が、村山知義らとの交流も含めて演劇史的にどのように位置づけられるかを主眼とした。(P.43-P.57)