フォードのような女-水木京太が描いた女-
「大正演劇研究」第8号(大正演劇研究会)
関東大震災後の東京はスピードと騒音とモノと共にめまぐるしい都市へと変貌していった。その都市生活やそこで生きる人々を戯曲において描くことは困難であり、「表現主義」を中心とする新たな表現手法が試された時期でもあった。その時期に水木京太が新しい女性の生命感を自動車やコンクリート建築といった新たに都市生活に登場したモノと重ねて表現することに成功した点について考察した。(P.168-P.178)