希薄BSA溶液の加熱凝集体のフラクタル次元の及ぼす添加塩の影響を静的光散乱法によって検討した。NaCl添加系についてはフラクタル構造が観測された。そのフラクタル次元Dfの値は、加熱時間およびイオン強度の増加とともに増大した。また、Dfの値は、クラスター・クラスター凝集モデルによる予測値1.8ないし2.1より大きくなったが、これは凝集過程中における凝集体の再構成によるためと推測される。一方、CaCl2添加系については、静的光散乱法ではフラクタル構造が観測されなかった。高分子科学および複雑系の科学的手法による研究である。p223-225 本人担当分 研究全般 共著者 T.Matsunaga and T.Hagiwara