赤ちゃんは生後間もなくから物理的環境を探索する中で自分自身を知覚し、「生態学的(エコロジカルな)自己」を確立していくと言われる。第23回学術集会では,音の出るモノと赤ちゃんとのかかわりについてこの視点から考えたが,今回は他者とのかかわりという視点から子どもがいかに楽器を使うようになっていくのか,その背景にどのような大人からの働きかけがあるのかを明らかにしようと試みた。企画者たちは1-2歳の子どもたちが「音の出るモノ」にどのように出会いどのように扱い、さらには音をどのように操作するのかを観察し、観察に基づくエコロジカルな視点からの音楽表現カリキュラム構築を試みるものである。。