反ドラマをめぐる試論 ──大江・サイード・イスラエル
2013年度日本演劇学会秋の研究集会
大江健三郎の小説『水死』(2009)と、そこで言及されるエドワード・サイードが述べるイスラエル的「世界劇場」批判、そして今日のイスラエルの博物館におけるドラマ化された歴史表象について、歴史や記憶が国家的ドラマとして構築される危険性、そのドラマの一部に回収されまいとして抵抗する個人について論じる。