「見えざるもの」のあらわれ――S. アンスキ『ディブック』における<ユダヤ的>舞台表象の逆説
2013年度日本ユダヤ学会第10回学術大会
ヘブライ語・イディッシュ語双方の記念碑的作品であるS. アンスキの戯曲『ディブック』は、ユダヤの伝統社会を舞台としyて、憑依や霊魂とのコミュニケーションを描いた作品である。西洋的には神秘的と評されるこの作品が、いかにして西洋的な舞台表象の方法を脱し、ユダヤ独自の「近代的リアリズム」を実現しているかを論じた。