少子化対策の一助とするため、日本における近年の青年期男女の性と生殖に関する意識・性行動の特徴について検討した。インターネットを利用した調査により、日本に在住す未婚の20代男女700名から回答を得た。対象者の平均年齢は男女とも26.0歳であった。子どもを有したい希望は男性よりも女性の方が高く、性への関心は男性のほうが高かったが、性交経験率は男性55.8%、女性70.8%で女性のほうが高かった。また性に関する情報源は男女ともに半数以上がインターネットであり、学校性教育が十分であると考えている者は男女ともに2割に満たなかった。これから子どもを持つ可能性の高い日本の20代男女の性行動には男女差があることが示唆された。学校という集団生活の場に属しない年代の青年期の若者に対してどのようにアプローチしていくのか方法を模索する必要がある。特に男性に対して家族計画や性感染症予防の知識を提供するアプローチについて充実させることが必要である。インターネット利用は有益な一方法であると考えられた。