妊娠期からの継続した育児支援として、母親たちが集う機会を提供した。この実践を振り返り、育児期の支援への示唆を得ることを目的とした。東京都千代田区において運営した妊婦が集う場(以下、妊婦サロン)に参加し、その後、出産を終えた母親16名に呼びかけ、6組の母子の参加が得られた。ベビーマッサージ、分娩の振り返り、育児期の悩みや疑問に関するフリートークによる約2時間の集いの場とした。6名の母親は、初産婦が4名、経産婦が2名、児の月齢は2ヶ月から9ヶ月であった。集いには助産師3名が関わり、1名は観察者としてフィールドノートを記録した。妊娠期から知り合っていた母親らが、出産後に集い、自分の育児方法についてそれで良いのか承認を得たり、些細なアドバイスを得たり、わが子の成長を他の児と見比べたりする場が身近にあることは育児支援として有意義であると考えられた。